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ストイックになれない

ストイックになれない■火崎勇

火崎勇  画■小路龍流  

恋はいつも不安だらけだ  

純情で真面目なサラリーマン・高来は、同僚で学生時代からずっと片想いしていた国立に、思いがけなく告白される。
学生時代遊び人として有名で今でも女性社員に人気の国立が、高来には特別な独占欲を見せ、大切にしてくれる。
だが、飽きられたくないばかりに、身体の関係ナシの付き合いを続けたものの、本当は高来こそが国立を強く求めていて…。
切なさが身を焦がすビタースウィートラブ。

収録タイトル■ストイックになれない/ルナティックにもなれない

ジャンル■サラリーマン
[電子書籍]

本文より

 「…よせ」
 怖くなって、反射的に彼を突き飛ばす。だが、それがまずかった。
「怖いか?」
「…国立」
「だがお前だって男だろう。もういい加減わかれよ」
 手首を捕らえられ、ぎりっと捩られる。
「恋人とキスだけですむはずがないってことくらい」
 痛みよりも恐怖で、動けなくなる。
「それを我慢してることが、どれだけ苛つくことか」
「違う…」
「違わない。もう我慢の限界だ。お前が長野と俺との間で揺れるなら、俺のものにしてやる」
「違う…!」
 揺れてなんかいない。
 最初からずっと国立だけだ。
 けれど彼はその言葉を再び唇で遮った。
「…う」
 捩られた腕に痛みが走る。
 器用に両手首を片手で掴み、空いた手で彼は俺のパジャマを強く引っ張った。
 襟元から二つ、三つボタンが弾き飛び、首に痛みが走る。
 やっと離れた唇は、そのまま首筋を伝い、胸に下りた。
「国た…」
 柔らかな唇の感触が乳首に当たり、俺はぞくりと身体を震わせた。
 これは強姦だ。
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