秘薬はキケンな策略

秘薬はキケンな策略/猫島瞳子
猫島瞳子/著
竹中せい/イラスト

男にキスされて感じてしもた。一生の不覚!

エリート部署配属の周平は、上司・司のヤバイ取引現場を見てしまい、命と引替にテーソーを差し出すはめに!?


[crown]ジャンル[crown]
白衣/新薬/クスリ/スパイ/会社員


[crown]ちょっと立ち読み[crown]
 間接照明で柔らかく照らされた室内は、品よく纏まって居心地がよさげにみえた。
 広いベッドの、清潔な白いシーツは最高の肌触りや。
 けど、ここは俺のいるべき場所ではない。
 俺はなんでこの場所に、俯せでグッタリと横たわってるんやろうか?
 本来やったら、こんな平日の日付けが変わる時間帯には、自宅のベッドで携帯を片手に、メールの遣り取りで忙しくしてるころや。
 自分が置かれた立場に納得ができず、ボンヤリと室内に視線を巡らしてた。
 このまま、目を閉じて眠りの世界に逃げたら……。
 そしたら、明日には全部が『変な夢見てしもた』ですまされないもんやろか?
 そんなことを考えながら、俺はスゥッと自然に意識を手放そうとしかけてた。
 と、背後からそれを邪魔する声がする。
周平(しゅうへい)、まだ許してはあげられないよ。君は私の許可なく、三人の男に体を触れさせていたね。だから、今夜はきっちりと三度目まで、君を眠らせはしないよ」
 信じがたい内容に、俺の萎えてた体に震えが走った。
「しっ……ぁ、つっ、司(つかさ)?」
 一瞬、背後の相手に普段と同じ呼びかけをしかけて、あわてて呼び直しや。
 気を抜いたら、即座に命の危険が迫ってるのを、忘れるべきやなかった。
「バスルームでの分もカウントしてあげるから、あと一度だけだ。頑張れるね?」
 この男は、俺がこの場では拒否の言葉を呟くことすらできないって知り尽くしてる癖に、なんて性格悪い質問してくるんやろうか!
-2008/04/04-
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